2017 AUTOBACS SUPER GT Round1
「OKAYAMA GT 300km RACE」 REPORT
スーパーGT2017シーズンが今年も、岡山国際サーキットで幕を開けた。
昨シーズンはランキングこそ9位で終えることになったが2度の表彰台を達成、それ以外のレースでもたびたび優勝争いにからみ年間を通じ速さを印象づけた「S-Road CRAFTSPORTS GT-R」。
本山哲&千代勝正というドライバーラインアップはじめ、ほぼ同じ体制で挑むことで今季はさらなる好成績が期待される。
しかしレギュレーションの変更によりGT500クラスすべてが新車両となる今季は勢力図も塗り替えられる可能性があり、その指針となるのが3月に行われた岡山および富士で行われた合同テストだったが、全体的にGT-R勢は好調な出だしとはいえなかった。
【予選】4月8日(土)天候:くもり 路面:ドライ 気温:19℃ 路面温度:20℃(予選開始時)
■公式練習結果:15位 1’20.381(千代)
■公式予選Q1結果15:位 1’19.616(千代)
この週末は当初2日間とも雨の予報となっていたが、午前9時からの公式練習前にそれまで降っていた雨は止み、各車は序盤から中盤にかけてウェットタイヤで走行。
約1時間後にスリックに切り替え、予選、決勝に向けたセットアップを本格的に進めていった。
46号車はウェット時こそベストタイム順で上位につけていたが、ドライコンディションとなってからはやや精彩を欠くことになった。
公式練習後、一時は回復傾向にあったこの日の岡山の天気だが、午後になると再び上空は雲で覆われた。
GT300クラスのQ1で赤旗が出た影響から、GT500クラスのノックアウト予選Q1は予定より遅れ午後3時14分にスタート。
今にも雨が降ってきそうな空模様だったが降り出すことなく、各車はスリックタイヤでコースに入る。46号車は千代が出走した。
GT500クラスのQ1では、46号車は開始から7分が経過した頃にコースイン。
2周のウォームアップラップを経て3周目に1'21.145をマークし、まずはQ2進出圏内の7位につける。
しかしこのあたりからライバルたちも周回毎にタイムアップを果たし、タイミングモニターは目まぐるしく変化。
次のアタックで1'19.616までタイムを伸ばし再び圏内に浮上する。
46号車の千代は全てのコーナーで激しく火花を散らしながら攻め立てるも、ラストアタックでもベストを更新することはかなわず最終的に15位でQ1を終了。
Q2への進出ならず、決勝は15番グリッドから上位を目指すことになった。
■本山哲のコメント
「今期はNEWマシンが投入されオフのテスト期間を通して精力的に開発を進めてきましたが、この予選ではまだ本来のポテンシャルを発揮する事が出来ず非常に残念な結果となりました。
決勝は苦戦が予想されますがマシンの性能を可能な限り引き出し、ドライバーとピットとのチームワーク&戦略を最大限に生かして一つでも上のポジション目指します。
ベストを尽くしポイントが獲れるよう戦いますのでご期待ください。」
【決勝】4月9日(日) 天候:晴れ 路面:ドライ 気温:17℃ 路面温度:19℃(決勝開始時)
■ウォームアップラン結果:14位1’21.954
■決勝結果:リタイヤ(33周)51’41.403(千代)
上空は薄い雲に覆われているものの、雨の降る気配はなかったこの日の岡山国際サーキット。
前日ウェットコンディションで速さを見せた46号車「S-Road CRAFTSPORTS GT-R」にとっては幸か不幸か、2017シーズン開幕戦決勝はドライコンディションで行われることになった。
今季レギュレーション変更により従来午前中に行われていたフリー走行がなくなったことで、決勝に向けた最終調整は決勝前の20分間のウォームアップに委ねられることになった。
46号車も15番グリッドから挽回を図るため、ここでセットアップを固めた。
決勝のフォーメーションラップが開始されたのは午後2時34分。46号車は千代がスタートドライバーをつとめた。
フォーメーションラップでは波乱が起こり、1台がラップ中にトラブルを起こしストップ。
さらにもう2台もストップしてしまったことで一旦赤旗中断となり、46号車はスタートを待たずして12位に。
予定より1周減算で81周となったレースはさらに2周のセーフティカーランを経て、ローリングスタートが切られることになった。
波乱はその後も続いた。6周目にGT300クラスの1台がクラッシュしセーフティカーが入った上に、GT500クラスでもトラブルでストップしてしまうクルマが。これで46号車は11位となった。
ここまでは他力本願により順位を上げた46号車だったが、12周目のリスタートからは実力で順位を上げるレースを展開する。
決勝に向けたセットアップは奏功し、46号車は序盤から速いラップタイムを連発する。そして抜きにくい岡山ではなかなか浮上のチャンスがつかめなかった中、28周目にいよいよ10位を射程圏に入れると29周目の1コーナーでインを奪いオーバーテイク。
46号車はレース前半で早くも、ポイント圏内への浮上を果たした。
レースは30周目に入り、ルーティンのピットインタイミングを迎えた。46号車がさらに順位を上げるためにはここが踏ん張りどころ。
前がクリアになったこともあり、さらにペースを上げる。
しかしここで、アクシデントが発生してしまった。34周目、アウト側に位置しコーナーをクリアしようとした際、若干コースを飛び出してしまった46号車は濡れた芝生でスリップ。
コントロールを失ったクルマはそのままイン側のウォールに接触し、ダメージを負った。そして、そこから戦列に復帰することはかなわず、46号車は本山の出番を待たずしてレースを終えることになった。
予選の不調から決勝では持ち直し目標のポイント圏内フィニッシュをほぼ確実にしていただけに、惜しまれる幕切れだった。
■本山哲のコメント
「作戦的には千代でスタートしてレース前半を粘り強く走り、クリアラップが取れる中盤に向けポジションアップを果たし、ピットインのタイミングとタイヤ交換が一つのテーマでした。序盤は期待通りにポジションアップを果たしまずまずの展開に持ち込めたと思います。それだけに34周でのリタイヤは残念な結果でした。
オフのテストからここまで流れが良くない状況ですが、課題は見えてきているので早い段階で本来の性能を発揮できるように頑張って、良いレースができるようにしていきたいですね。
開幕戦は残念な結果に終わりましたが、仕切り直して次のレースでは予選、決勝ともに少しでも多くのポイントが獲得できるような位置で戦いたいと思います。
次の富士も皆さんご期待ください!
最後になりましたが、今シーズンの参戦に向けてサポートを頂きました企業各社様、ニスモ、日産自動車、チームに御礼を申し上げます。
ファンの皆さん、シーズン最後まで熱い声援をよろしくお願いします!!」
■スパーGTのHPより、公式レース結果・レポートをご覧いただけます。
→http://supergt.net/
motoyama.net